部屋探しの時に見る図面でたまに見かける納戸やサービスルームの表記。一見部屋のように見えますがその部屋との違いはなんなのか。また納戸やサービスルームのメリットデメリット、活用法などを見ていきましょう。
①納戸(なんど)とは?
サービスルームとの違いは?
納戸とサービスルームは実質使われる用途は同じです。強いて言えば和風な呼び方と洋風な呼び方の違いなだけであってどちらで呼んでも遜色ありません。
間取りの表記では納戸は『N』、サービスルームは『S』として扱われ『2SLDK』のように表記されるのが主流です。まれに『2LDK+N』や『2LDK+納戸』のように表記されていることもあります。
他にも様々な呼び方がある
書斎(DEN)、フリースペース(F)、ウォークインクローゼット(WIC)などと呼ばれる場合もあります。それぞれ大方の使用法を示唆していますが好きな用途で使って構いません。
②部屋(居室)との違いは?
居室の定義(規定)
②採光に関する基準(建築基準法28条1項)
『床面積の7分の1以上の面積の窓や開口部』
『床面積の20分の1以上の面積の窓や開口部』
例外として地下階に設けた居室については窓をつけれないのでこの限りではないとされています。
③納戸のメリットデメリット
納戸(サービスルーム)がある部屋って実際どうなんだろうと思う方はメリットデメリットを確認して自分に向き不向きなのかを見ていきましょう。
メリット
大型収納や趣味部屋として自由度が高い
部屋としての重要度が低い分好きなコンセプトで利用できます。大型収納にするもよし、趣味部屋や仕事部屋にするなど幅広く使えます。
日当たりが弱く物が日焼けしにくい
日当たりが悪いのは一見デメリットですが日当たりを避けたい紙類や衣類を保存したり、日光による室内温度の上昇も防げるので食料品などの収納に向いています。
家賃が割安になることも
例えば同じ広さ(平米数)の3LDKと2SLDKがあった時、2SLDKの方が賃料が少し安くなる傾向にあります。納戸をうまく部屋として活用できれば家賃が少し割安で借りられることになります。
デメリット
部屋数の検索に引っ掛からない
例えば3部屋とLDKがある部屋を探したい時に『3LDK以上』で検索をかけますが2SLDKだとそこに含まれず検索にヒットしません。納戸でも1部屋として機能し3LDKと同等の使い方ができても検索方法次第で目に留まらないこともあります。
エアコンが設置できないことが多い
納戸やサービスルームは本来居室として使わない想定ですのでエアコンが設置できない作りになっていることがあります。せっかく仕事部屋や趣味部屋にしても温度調節ができないと意味がないので内見時に確認しましょう。
もれなく採光、通気性が悪い
前途のように収納としては優秀ですがそこで生活するとなると採光が少なく換気もしずらいので居宅としては使いずらさを感じる場合もあります。また、湿気が貯まりやすいのもデメリットです。
⑤まとめ、不動産屋のアドバイス
・納戸とは居室としての基準に満たない部屋のこと
・納戸とサービスルームは同じ用途
・SLDKと表記されるのが主流
・納戸の基準は広さではなく採光と換気
・様々なメリットデメリットがある
・内見の際にはよく確認しよう
いかがでしたでしょうか。納戸やサービスルームは活用法によっては1部屋として使えますが中には用途と合わずにスペースを活かしきれないなんて失敗もあり得ますので内見時に思い描いている用途に合うのかしっかり確認しましょう。